1.「死別定住」ビザとは

「死別定住」ビザとは、
定住者告示をもって定める地位を有する者としての活動には該当しないものの、

日本人・永住者・特別永住者である配偶者等が死亡した後も、
引き続き日本に在留することを希望する外国人

について、人道上の特別な理由を考慮して認められる
告示外の「定住者」在留資格です。

定住者告示に明文規定はありませんが、実務上は
「告示外定住」として整理され、一定の要件を満たす場合に限り許可されます。

※定住者と告示各号についてはこちらの記事へ

👉「定住者とは?取得できる人・できない人を実務目線で解説」

👉定住者告示各号の要点解説

2.告示外定住としての位置づけ

「死別定住」ビザは、次の類型に該当する告示外定住です。


日本人、永住者又は特別永住者である配偶者等が死亡した後、
引き続き本邦に在留を希望する者
(※ 日本人実子扶養定住に該当する者を除く)

【告示外定住】

※ 子を扶養して在留する場合は、
「日本人実子扶養定住」として別枠で判断されます。

3.在留期間

「死別定住」ビザの在留期間は、次のいずれかです。

5年

3年

1年

6か月

※ 初回許可では 1年または6か月 が付与されるケースが多く、
更新を重ねながら安定性が評価されていきます。

4.「死別定住」ビザの許可要件

許可されるためには、次のすべてを満たすことが求められます。

配偶者死亡直前まで
概ね3年以上

日本において
通常の夫婦としての婚姻関係・家庭生活が継続していたと認められること

生計を営むに足りる資産又は技能を有すること

配偶者死亡後も、日本で安定した生活が可能であること

日常生活に不自由しない程度の日本語能力を有していること

通常の社会生活を営むことが困難でないこと

納税・社会保険等の公的義務を履行していること

又は、将来にわたり履行が見込まれること

上記以外については下記の内容も重要です。

・配偶者の死亡後14日以内に、「配偶者に関する届出」を提出していること。提出を失念している場合は、提出が遅れた理由を附し、できるだけ早く提出してください。
・身元保証人が必要

5.「正常な婚姻関係・家庭生活」とは

同居の有無だけでなく

  • 生活費の分担
  • 相互扶助
  • 日常的な交流
    などを総合的に判断

一時的な別居期間があっても、
夫婦としての実体が維持されていれば、
直ちに不利になるとは限りません。

「日常生活に不自由しない程度の日本語能力」とは

日本語能力試験(JLPT)の合格は不要

申請書の記載や面接において
意思疎通ができる程度で足ります

6.在留資格取消しとの関係と変更の可能性

日本人の配偶者等
永住者の配偶者等

の在留資格は、配偶者としての身分が前提です。

そのため、配偶者死亡後、

6か月以上
配偶者の身分に基づく活動を行っていないと判断されると
👉 在留資格取消しの対象となる可能性があります。

ただし、その場合でも、

永住者

定住者(告示外)

への在留資格変更が
相当の理由があるとき」に限り認められる可能性があります。

7.「相当の理由」の判断は裁量

この「相当の理由」があるかどうかは、

  • 外国人の行おうとする活動
  • これまでの在留状況
  • 日本に在留する必要性・定着性

などを総合的に勘案し、
法務大臣から権限を委任された
地方出入国在留管理局長の裁量により判断されます。

まとめ

「死別定住」ビザは
👉 告示にないが、実務で確立された告示外定住

死亡=自動的に定住者ではない

ポイントは
過去の婚姻実態 × 現在の生活基盤

早期に方針を定め、
適切な在留資格変更を行うことが極めて重要

在留資格の手続きは、状況によって必要な対応が大きく変わります。
「自分の場合はどうなるのか」と迷ったときは、専門家に確認することが大切です。

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清水純樹国際行政書士事務所